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世界初・独自の浸透技術「Hair Medulla Care」でメラニンがない白髪に”メラニン補充“が可能に
~世界最大の研究発表会「国際化粧品技術者会連盟カンクン中間発表大会2021」口頭発表~

「美しい人生を、かなえよう。」をパーパスに理容室・美容室、エステ・ネイルサロンおよび歯科・医療クリニックの業務用設備機器や化粧品・空間デザイン等を手掛けるタカラベルモント株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長:吉川 秀隆)は、世界初・独自の浸透技術「Hair Medulla Care」が、様々な成分の毛髪内部への浸透を劇的に増加させることを明らかにしました。この浸透増加は様々な性質の蛍光色素に適応可能でしたが、カチオン性成分をより均一に毛髪全体に浸透させることを見出しました。

オンラインでの発表の様子 (発表担当:化粧品研究開発部 第一研究所 平山貴寛研究員)

今回の研究発表は2021年10月18日(月)~10月28日(木)に、メキシコ カンクンで開催された化粧品技術を競う世界最大の研究発表会「国際化粧品技術者会連盟カンクン中間発表大会2021」(IFSCC※Conference2021)の口頭発表(オンライン開催)において発表しました。
※IFSCC : International Federation of Societies of Cosmetic Chemists

【要点】

■ 各種蛍光色素の浸透

「Hair Medulla Care」による毛髪内部への浸透性について、アニオン性、カチオン性、親油性成分の全てでメデュラを含む毛髪内部への浸透が増加しました。特にカチオン性蛍光色素では毛髪全体へのより均一な浸透が見られました。(図1)

図1

■ 塩基性染毛料の濃染
「Hair Medulla Care」がカチオン性成分の浸透を高めることから、塩基性染毛料で染めた場合の毛髪の外観変化を観察しました。その結果、「Hair Medulla Care」を行うことによって塩基性染毛料が毛髪によく浸透し、通常に比べてより濃く染毛されました。切片を観察すると、通常ではキューティクルまでしか浸透していない塩基性染毛剤が、メデュラを含む毛髪全体に染料が浸透している様子が観察されました。(図2)

図2

■ メラニンがない白髪にメラニンを浸透・補充
「Hair Medulla Care」によって白髪にメラニンを浸透させる試験を行ったところ、白髪が明らかにメラニンで着色され、10%白髪のウィッグでは白髪の存在が顕著に目立たなくなりました。(図3)

図3

当社の化粧品研究開発センターは、塩基性色素をメデュラにまで届け、毛髪全体を美しい色調に染めること、またこれまで不可能であったメラニンを毛髪に浸透させることを成功させました。その高い浸透力によってまだまだ可能性を秘めている「Hair Medulla Care」ですが、今回の研究結果により、これまで不可能であった新たな毛髪ケアの可能性を示しました。
今後は、当社独自の浸透技術「Hair Medulla Care」を応用し、様々な成分をメデュラまで浸透させることで、頭髪化粧品の新たな可能性に挑んでまいります。

【 Hair Medulla Care 概要】
毛髪は未解明な点が多い研究領域ですが、特に中心部であるメデュラは、その詳細な構造や機能について未だにほとんど解明されていません。当社の化粧品研究開発センターでは、毛髪の芯であるメデュラ構造の詳細を科学的に解析するために、毛髪の内部構造を直接的に観察する独自技術を開発しました。その技術の特徴は縦に毛髪を切断して観察ができる、業界でも初めての当社独自の手法です。この技術により、メデュラで生じる構造変化を観察することに世界で初めて成功しました。さらに、空洞化したメデュラを充填させ、その状態を維持させることにも成功し、毛髪の外観を美しく変化させる手法「Hair Medulla Care」を開発しました。

※参考:2020年10月21日 世界初、毛髪の中心部「メデュラ」の構造変化を新解明
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000055758.html

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