ものづくりメーカーで”生産を支える仕事”って?

当社の国内生産拠点は大阪と滋賀の2か所、それ以外に関係会社の工場などによって、ものづくりメーカーの基礎を構成しています。今回はメーカーのものづくりを支える生産工場の役割、そこでの仕事をイメージしていただくために、大阪工場 品質保証部長をお呼びしています!タカラベルモントならではのものづくりの現場をリアルにお伝えできればと思います。

Profile

K.D

工芸科学研究科 生命物質科学科修了。2011年入社、開発本部に配属後、2013年大阪工場技術部へ異動。その後、8年ほど医療機器の機械設計者として携わる。マネージャー昇格後、同工場の品質保証部の部長を担う。社内100周年プロジェクトMOVE_Tの初期メンバーとして、パーパスの制定に大きく関わる。読書、スポーツ観戦が趣味。

- 生産を支える仕事をイメージする際に、設計をする技術部や、ものをつくる製造部は容易に想像ができるかと思いますが、それ以外にどんな仕事があるのでしょう?

生産工程の改善・効率化に取り組む“生産技術”、いただいた注文をスムーズに納期通りお納めできるよう計画・調整を行う“生産管理”、製品を構成する部品を調達する“購買・調達”、世の中に出た製品をお客様に安心して使っていただけるよう、各部署とともに課題解決を行う“品質保証”という仕事など幅広くあります。

- 工場で働くことの魅力ってなんでしょう?

仕事をする上で幅広い分野の多くの人と接することができることが一番に挙げられます。社内では、営業、事業部、アフターサービス部門、技術部、製造部、品質保証部、生産管理、購買・調達、また外部の協力企業の方など、多岐にわたる各部門のプロフェッショナルと色んな角度から膝を突き合わせて交渉していきます。品質・コスト・納期の兼ね合いの中で、全員が納得できるところに落としどころを持つのか、大変ではありますが、やりがいを感じられる仕事です。

またすべての人との関わり合いが濃く、ひと癖ふた癖のあるキャラクターがいて、そのメンバーとともに一つの製品を創り上げていくこの工程はなんとも言えない達成感が味わえます。 当社の雰囲気(特に私のいる大阪工場)は、人情味溢れる人が多く、仕事をするうえで「情」も大切にしています。多少無理なことも、「〇〇が言うから、やってみるわ」と受けてくれることもあり、みんなで支え合いながらみたいなシーンはよくあります。

― 仕事をする上で大切にしていることは?

どんな仕事も必ず人と関わってやっていくので、互いに気持ちよくやっていただくことが重要です。私自身が気を付けていることでもあるのですが、もともと人付き合いは得意な方ではありませんが、とにかく足を運び、色んな部署の人と直接顔を合わせてのコミュニケーションをとるように心がけています。「顔を売る」ということは、仕事をしていくうえでは欠かせないポイントです。多少のあざとさも大切です!笑

― 現在、所属されている品質保証部の仕事をもう少し詳しく教えてください。

お客様からの声が直に入ってくるのが、品質保証部です。あってはならないことではありますが、どちらかというと、苦情や不具合に関わる問い合わせを受けることになります。

自らが職務につくまで、品質保証部は受付窓口という印象しか持てていなかったのが現実です。問い合わせ内容などをもとに、製造工程での問題か、設計段階の問題なのかを仕分けていると思っていましたが、実は製造現場・設計部門(技術部)に振り分けられない、多くの課題を品質保証部で対応している現実に驚きました。

不具合と聞くと、マイナスな印象を持たれるかもしれませんが、裏を返せば誰も気づいていなかったことが市場で起こっているということです。誰にとっても初めての体験なので、その場その場で即時の判断を求められることも多くプレッシャーもありますが、退屈はしません! もともと機械設計をしていましたが、品質保証で品質システムを検討する際、うまく生産工程で回せるか、誰がやってもできるか、ということを考えながら規定や要領をつくっていくことになるので、ほとんど設計とやっていることは変わらないかもしれません。

- 色んなことに携われている印象ですが、キャリアの可能性についてどうお考えですか。

なんでもやろうと思えばできるものだな、というのが率直な気持ちです。

私自身、バリバリの機械系出身ではない(運動生理学出身)ですが10年間機械設計者として製品開発に携わらせていただきました。また、その間に設計だけでなく、プロジェクトマネジメントや、海外企業との協業も経験させてもらいました。MOVE_Tの活動における、Next100visionの策定やワークショップも「設計者の仕事」ではないけど挑戦させてもらいました。今は品質保証部で品質マネジメントシステムの維持向上活動をしていますが、従来の経験からすれば全く畑違い、でも学ぼうという気持ちがあれば周りも助けてくれるし何とかなるな、と。

私はどちらかというと自分のスキルを活かせる仕事をしたい!というタイプではなくて、必要とされるならその仕事をしたい、他者に必要とされるような人間になりたいというタイプかなと思います。また知的好奇心は強い方。だから「知る」ことと「解く」ことができて人の役に立てる仕事なら何でも面白く感じてしまいます。

あとは、しんどい中でも「楽しく」仕事をする雰囲気を作っていきたいですね!

― 最後に、学生の皆さんへメッセージをください。

自分の仕事を通じて「やりたいこと」の本質は何か?が明らかになれば可能性は大きく広がると思います。私自身、「人に関わるものづくり」がしたいと言ってタカラベルモントに入社しましたが、「ものづくり」以外のプロジェクトや、新人研修等にも携わらせていただいて、就職活動をしていた時に考えていた自分が「やりたいこと」は狭い次元の話をしていたのだな、と改めて思います。 加えて、どんな仕事でも常に楽しい事ばかりではないと思います。そんな時に頑張る為には「何をやるか」よりも「誰とやるか」が大事だと私は思います。就職活動を通じて触れられるそれぞれの会社の人は限られているかもしれませんが、あなたというヒトに合うヒトがいる会社に巡り合えることを願っています。

ありがとうございました。最後にメッセージで語っていただきました「誰とやるか」「どんな風に関わり合いをもって仕事をやっていくのか」そういった点で、企業を見てみると少し世界が広がるかもしれません。本日はものづくりの土台を支える生産部門にフォーカスをあててお話させていただきました。また次回をお楽しみに。

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新卒採用担当

タカラベルモントの採用・社員教育を担当する人事教育部。
インターンシップ・採用面接等で接する人事のメンバーは総勢10名ほど。新設されたこのオウンドメディアで、これまでなかなかお見せできなかったタカラベルモントの”生”情報についてお伝えしていきたいと思います!