私たちの技術について

キューティクル、コルテックス、メデュラの3層からなる毛髪。
その中心軸にあるメデュラは、長年解明が遅れていた部分だった。
2017年、毛髪内部を縦方向に観察する独自技術の獲得をきっかけに、タカラベルモントが世界で初めて2種のメデュラの存在を発見。2020年には、黒と白のメデュラを自在にコントロールする「ヘアメデュラケア」の技術を発表、毛髪科学界に驚きを与えた。芯から持続的に変えていくヘアケアは、異次元のクオリティ。
メデュラ・アプローチは、未来のヘアケアの新基軸だ。

2種類のメデュラを操れば、髪の見た目は変えられる

従来、毛髪内部を観察する方法は「輪切り」を用いるのが一般的だった。毛髪の縦切りの技術を得たタカラベルモントは、その芯部であるメデュラの構造変化に着目。未知の領域だったメデュラの解明を進めてきた。

2種類のメデュラの違いは空隙の有無

縦切りした毛髪の切片を顕微鏡で観察するうちに浮かび上がった事実は、メデュラにははっきり存在がわかる黒いメデュラと、一見わかりにくい白いメデュラの2種があるということだ。ブラックメデュラは、繊維状構造に多くの空隙が存在しているため、光が散乱して黒く見える。ホワイトメデュラは空隙が少なく、光が向こう側へ透過しているために白く見える。この発見により、メデュラがないとされていた毛髪にもホワイトメデュラのような認識しにくいメデュラが存在しうる場合があると解明され、従来の毛髪研究に一石を投じることになった。
髪の芯が白か黒か。その違いは髪の見た目にも影響する。メラニンの影響の少ない明るい髪色、特に白髪では顕著だ。見た目にツヤがなく、白く目立ち、周囲から浮いているところはブラックメデュラ、ツヤと透明感がある部分はホワイトメデュラであることもわかった。

黒から白へ。芯から埋めることに成功

見た目の印象が美しい髪はホワイトメデュラ、よくない髪はブラックメデュラ。では黒を白に変えれば、髪の印象も変わる? そんな仮説から確立したのが、ヘアメデュラケアの技術だ。
ブラックメデュラの空隙を埋めるために新たに開発したのは、独自に組み合わせた浸透剤とケラチンなどのタンパク質加水分解物(PPT)を配合した、還元力のある組成物。アルカリ剤のように組織を強制的に開いて浸透させるのではなく、弱酸性のままやさしくゆっくりと芯まで到着させる。しかも、その効果は長期間持続可能。白髪率5%の毛束にこの処理を行うと、明らかに髪の見え方が変わる。この技術を用いれば、エイジング毛のうねりやクセ毛のコントロールのほか、パーマやカラーのダメージを限りなくゼロに近づけることまで視野が広がる。ヘアスタイルも、髪の美しい未来も保証する・・・理想のクリエーションがかなう時代が既にやってきているのだ。

タカラベルモント 化粧品研究開発部 メデュラ研究チーム。
右から時計回りに、萬成哲也研究員、中嶋礼子マネージャー、戸田和成研究員、金澤莉香研究員、平山貴寛研究員、渕上幾太郎所長。
萬成研究員による毛髪縦切り技術の確立後、その切片からメデュラの構造が明らかになった。
2020年、国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)にて発表。