研究開発
Research and Development

最先端の研究で、
価値あるイノベーションを創出

業界の発展とプロフェッショナルの活動をサポートするために。
タカラベルモントは業界のパイオニアとして、
機器開発と化粧品開発の分野で、新たな技術と価値の創出に取り組んでいます。

基礎研究 応用研究 製品開発
Project.2

滝のようにお湯を頭に掛けながら浸ける、
新感覚のサロンメニュー「頭浸浴(トウシンヨク)」の考案

コロナ禍によって人々の生活様式が大きく変化し、ヘアサロンは生活者に気分転換の場として求められる一方で、感染症対策から滞在時間を短くしたいという要望が数多くありました。そんなニーズに応えるため、5分という短い時間で快適性が得られる「頭浸浴」という新体感のメニューを考案。2021年11月に、当社製品のシャンプー台に簡単に取り付けるだけで新メニューを体験できる、シャンプーアクセサリー「YUME HEADBATH」の販売を開始しました。

「頭浸浴(トウシンヨク)」の開発

心地よいと感じる、絶妙なお湯のコントロール

短時間でも快適に感じるメニューとして、秋田の温泉地に伝わる、背中から首元、耳、額まで後頭部全体をお湯に浸漬する「頭浸浴」という入浴方法から着想を得ました。そこでわかったのは、お湯をかけ流すだけでは感じられない深い心地よさが「浸ける」ということにあることでした。 しかし、シャンプーにおいて「浸ける」という動作は、頭部が浸水しすぎることによる不快感を与えないよう吐水と水面をコントロールするという難題があり、吐水口の試作は100点近くに及ぶまでに。そして、開発着手よりおよそ3年の月日を経て、製品化がかないました。

検証を重ね、新種のリラクゼーション効果を発見

頭浸浴を始めると、まずフェイスラインに当たるやわらかい吐水の刺激に感覚が研ぎ澄まされ、後に頭全体がお湯に包まれることでリラックスした状態へ。この流れが、気持ちを整えるスイッチとなります。ただ気持ちいいだけではない、新感覚の体験ができることがわかったのはとても新しい発見でした。

※図1「頭浸浴」施術時の検証結果

グラフ グラフ
※タカラベルモント調べ(2021年7月)

※図2『サロンメニューとしての
「頭浸浴」の生理的・心理的効果』

森田 彩、上川裕子/
第23回 日本感性工学会大会 2021年9月

グラフ グラフ
頭浸浴施術前後の被験者の印象変化

VAS(Visual Analogue Scale) スコア変化/
*p<0.05, **p<0.01 (n=9)
ばらつきなくスコアが上がったのは「身体的疲労」と「意欲」のところで、頭浸浴後は「疲れが取れた」「やる気がある」状態に。

専用の炭酸タブレットとの併用でホームケアでは取れない
残留アルカリの除去も可能に

頭を包み込む「頭浸浴」は、うるおいのもとである正常皮脂はキープしつつ、落としたい酸化皮脂のみを取り除くことが可能。
さらに、炭酸のバブル効果※1により、キューティクルの重なりに蓄積した微粒子汚れまで除去することもできます。

シャンプー前:髪表面に汚れが付着している シャンプー後:キューティクルエッジに微粒子汚れが残っている 【頭浸浴 Truecare sure】後:高濃度炭酸泉の浸け込みで微粒子汚れまでしっかり除去

また、低濃度炭酸泉もしくは同時開発した頭浸浴専用の炭酸タブレット「♮(ナチュラル) for YHB」の効果により、カラー後のアルカリに傾いた髪や頭皮を中性領域へ導きます。髪とともに頭全体をお湯で包み込むことで炭酸成分の作用量・作用時間が大幅にアップ※2し、短時間でムラなく残留アルカリを除去。ダメージの低減やカラー後の嫌な臭いの低減にもつながります。

※1 Truecare sureヘアケアモード(高濃度炭酸泉)を使用
※2 シャワーヘッドによる吐水との比較

たった5分間で気持ちを整えるスイッチとなり、ヘッドスパやカラーケアの価値も高められる「頭浸浴」。コロナ禍などによるストレスの多い今こそ必要な、ヘアサロンにしかできないリラクゼーションメニューの開発に至りました。